アレルギー対応レシピ不要?アレルゲン不使用で美味しいメニューの作り方

こんにちは、あずさ兎( @azusausagi )です。
最近ニーズが増えている「アレルギー対応食」。
「アレルギー対応 レシピ」で検索するとたくさんのメニューがヒットし、アレルゲン不使用を謳ったレシピ本も多く出版されています。
ですが、アレルギー対応レシピって実は必要ないんです。

▽こんなひとに読んでほしい▽

  • 初めてのアレルギー対応食づくりを始めるママ
  • アレルギーのある来客への食事作りに悩んでいる方
  • アレルギー対応メニューの開発を考えている飲食店の方

どういうこと?と思った方も、読み終わったらアレルギー対応食が作れるようになっているはず。
重度アレルギーっ子ママ歴5年、アレルギー対応食アドバイザーのわたしが、メニュー作りのポイントをまとめてみました。

もくじ

代替は高度!基本は「使わないこと」

アレルギー対応=米粉や豆乳で代替、と思っていませんか?
もちろん、代替食品で対応することはできるのですが、はっきり言って時間やお金に余裕がある人向けの高度な方法なんです。

「代替するだけ」と言っても、普段使わない材料の仕入れにはコストがかかりますし、そもそも物が違うので、これまでの調理の経験則が通用しないことが多いです。
料理上手な人ほど、代替で納得がいく出来になるまでには予算と労力がかかります

実際、わたしもアレルギー対応食を作り始めたばかりの頃は、食費と調理時間が爆増し、毎日ヘトヘトに。
よっぽどアレルギー食に対して開発のモチベーションと予算がない限り、初めからトライしない方が吉。
アレルゲンを「使わないこと」からスタートしてみてください。

妥協不要!アレルギー対応メニューを考える3つの方法

アレルギー対応で1番大切なことは、安心して食べられることです。
まずは基本的な安全対策をしましょう。

・・・とはいえ、味を妥協したら、料理の楽しみが半減してしまいますよね。
ここでは、作る人がこれまでの経験を活かし、使い慣れた食材でアレルギー対応食を作る方法を3つ紹介します。
この方法なら、妥協することなくクオティを保ったままの料理を作れます

方法①レパートリーを見直す!意外とあるアレルゲン不使用メニュー

この記事の1番のポイントは「アレルギー対応のために新しい料理に挑戦しない」ということ。
一般的なレシピで、初めから特定原材料が使われていない料理って結構あるんです。
レパートリーにある料理がもともとアレルゲン不使用ならこっちのもの。

この記事では、アレルゲン=特定原材料7品目(卵、乳、小麦、えび、かに、落花生、そば)として紹介していきます。

  • 和食・・・肉じゃが竜田揚げ金目鯛の煮付けすき焼きなど
    醤油や味噌などの調味料がOKであれば※、食べられるメニューが多いのが和食です。
  • 中華・・・青椒肉絲回鍋肉麻婆豆腐油淋鶏など
    炒飯や麺類のイメージが強い中華ですが、肉や魚料理に注目を。
  • 洋食・・・ステーキパエリアフライドポテトリゾットなど
    お店によってはカレーライスが不使用なことも。
  • デザート・・・ゼリーシャーベット羊羹わらび餅など
    ケーキやタルトこそがデザート、という思い込みを捨てれば案外多いです。

※醤油や味噌の原材料に小麦と大豆が含まれていることがありますが、醸造過程でタンパク質が分解・変性されるため、アレルギー症状が出ることは稀です。
原材料に小麦・大豆が含まれている醤油や味噌を使用する場合は、「小麦(醤油由来)」「大豆(味噌由来)」の説明があれば食べられる人がたくさんいます。
参考:お客様相談室|フジッコ株式会社
https://www.fujicco.co.jp/customer/voice/detail_384.html

これだけメニューがあれば、わざわざ新しいレシピで作らなくてもよさそう、と思いませんか?

作り慣れないものに挑戦するより、すでにあるレパートリーに力を注いだ方が、クオリティは確実に上がります。
妥協ではなく、おいしさを目指すためにも既存メニューの見直しをしてみてください。

方法② ベース食材の変更が不要なメニューを選ぶ

お好み焼きの小麦粉を米粉にしたり、スパゲッティナポリタンを米のパスタに変更するなど、メニューの大部分の量を占める食材を代替するのはおすすめしません。
ベースが変わると、味付けの方向性をガラッと変えなくてはいけません。
そのメニューにしなければいけない理由がないなら、あえて選ぶ必要はないです。
代替するなら、変更する量が少なくて済むメニューを選びましょう。

方法③シンプルな調味料に代替

味付けやソースにアレルゲンが含まれる場合、お肉や野菜はシンプルに塩胡椒の味付けにするだけでOKです。
作り手の気持ちとして、塩胡椒だけじゃ満足できなそうだと思ったら、オリジナルのソースではなく、原材料が確実に分かるケチャップやお醤油などを別皿で添えて出してあげるのが親切です。
最近は、マヨネーズも卵不使用のものがスーパーで売っています。

写真はビュッフェでシェフがその場で用意してくれたアレルギー対応食。
ソースはなし、味付けは塩胡椒だけですが、どれも美味しい!(作ってもらったのに次男が残したので、わたしが食べました。育児あるある。)
ちなみに、乳アレルギーの子は普段乳製品を摂っていないのでバターがない物足りなさを知りませんし、卵アレルギーの子は固めのハンバーグを食べ慣れていることも多いです。

安全が最優先!注意したいポイント

メニュー決め以外に、注意したいポイントがいくつかあります。
どんなに美味しくても食中毒が起きたら取り返しがつかないのと同じで、どんな料理も食の安全性は最優先にしなければいけません。
気を使いますが、事故を起こさないのは大切なことです。

混入防止!調理器具や食器に工夫

アレルゲンを使用しないことと同じくらい大切なのが、アレルゲンの混入を防ぐこと。
キッチンでは調理器具の使い分け・洗浄を徹底する。テーブルでの誤食防止には、お皿やトレイの色を分ける工夫が有効です。
飲食店なら注文ミスを防ぐことも必須です。

使用した材料のパッケージは捨てない

材料を準備する段階で大切なのは、パッケージの原材料表示・アレルギー表示を捨てずに取っておくこと。
誤解されている方も多いですが、「低アレルゲン」や「特定原材料不使用」だからといって、全ての方にアレルギーが起きないわけではないのです。
アレルギーのある人が安心して食べられる判断材料になります。

見落としがちなスープやエキスをチェック

食材の形が見えづらいものの原材料は特に見落としがちです。

  • 揚げ油をどの料理と共有しているか
  • 茹で汁にアレルゲンが含まれていないか
  • スープやエキスの原材料に何が使われているか

見えないものこそ、確認して把握しておくことが安全につながります。

毎日の食事作りなら、栄養バランスに注意

食物アレルギーで特定の食材を除去すると、栄養素が不足することがあります。
牛乳アレルギーの場合はカルシウム、魚アレルギーだとビタミンDが不足しがちです。
毎日の食事作りなら、それだけ気ををつければOK。
アレルギーとは別に、子供だと偏食も多いもの。何品目!など気負わず、主食・主菜・副菜を1週間の中でバランスよく食べられていれば十分です。

ハードルは低く!楽しくて美味しいのが料理

基本的な対応に慣れてきたら、大胆な代替に挑戦したり、アイデアを実現するのも楽しいものです。
この記事では、アレルギー対応へのハードルの高さを感じずに、アレルギー対応食が作れることを目指して書きました。
方法とコツを知って、こんなもんでいいんだ!と料理を楽しんでもらえたら嬉しいです。

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